The Moon Age Calendar DrawUp 2001/06/10
> 過去に「月」の「自転と公転」について解答があった通りコップを持って > 実験してみましたが、まだいまいち理解が出来ません。 > 結局「月の自転」は「何処の方向に回転して、地軸は何処を向いてる」 > のですか? > 地球から見て片側しか見えないって事は、「月のウサギ」に例えると > 「逆立ち」してる様にも見える時間があるって事でしょうか? > できれば、例題を月と同じ球体の物に例えて小学生レベルでも理解出来る > 様に教えて下さい。 |
月の公転面は地球の公転面に対して約5度ほど傾いています。 月・地球共に自転軸は一定の方向を保持(歳差や秤動は除く)していますが、月の公転面が地球の公転面に対して18.6年の周期で回転していることから、それぞれの公転面の差は最小で地球の自転軸の傾き−月の公転面の傾きとなり、最大では地球の自転軸の傾き+月の公転面の傾きとなります。 それぞれの天体はどのように公転していても、地球ごまのように自転軸の方向を空間的に一定の方向を向けたまま運動を続けています。 余談ですが、月の赤道面と地球の公転面(黄道)との差は約1.5度となっていますので、月には殆ど四季がないことになります。 |
また、地球上の観測する場所や時間によっては月は逆さまに見えたり横向きに見えます。 地球は球体であり、北半球の人から見れば南半球の人は逆さ向きに立っていることになるからですが、同じ場所で観測する限り最大でも横向き以上には傾きません。 月の出の時にはほぼ横向きのまま昇ってきますが、南中時にはほぼ正立して見えます。 月が沈むときには昇ってきたときとは反対方向に横を向いて行くことになります。 |
これらを画像でご説明しますが、様々な要素が絡んでいますので、一言で小学生にも理解出来るように完全に説明するのはやや無理があるかと思います。 地球の公転と自転軸の傾きの関係、月の公転と公転面の回転、さらには私たちの住んでいる場所の緯度や自転(時間)も関係してきますので、それらを全て総合して理解しなければ地上からどのように月が見えるのかを知るのは難しいでしょう。 わざと話を難しくしようとしているわけではないのですが、それだけ月の運動が複雑で、天文学の中でも嫌われる位置推算が月の場合は特に難しいこともお分かり戴けると思います。 月・地球・太陽の関係を三体問題などとも言いまして、歳差運動や摂動のほか秤動などさらに複雑な要素が絡んできます。 |