 
 (見つけ方)
夏の大三角を形作る3つの星のうち、もっとも明るく青白く輝く星がこと座のα星ベガです。
  ベガは七夕の織姫星のことです。
  さらにベガの南側に4個の暗い星が平行四辺形の形にならんでいます。
  この平行四辺形がたて琴の弦の部分を表わし、ベガはたて琴にはめこまれた宝石といわれています。
 
 (歴史など)
 たいへん歴史のある星座で、フェニキアの「こと」という星座に、この星座の原型が見られます。
  プトレマイオスの48星座の1つ。
  ギリシャ神話では、音楽家オルフェウスが持っていた「たて琴」、または音楽家のアリオンが持っていた「たて琴」が天に昇ってこの星座になったと伝えられています。
  琴といっても近世のハープのような大きいものではなく、携帯用のリラと呼ばれる小さな琴です。
  日本では、α星を「たなばた」「おりひめ」「たなばたつめ」「めんたなばた」、ζ星とε星の2つを「たなばたのこども」と呼んでいました。
  また、七夕の夜に男女が会う場所が瓜畑だというところから、4個の星でつくる平行四辺形を「うりばたけ」と呼んでいたそうです。
< この星座にあるおもな天体 >
αベガ
  βシェリアク
  εダブルダブルスター
  RR星
  M56
  M57