(見つけ方)
わし座の目じるしは「夏の大三角」をつくる3つの1等星のうち、もっとも南にあるアルタイルです。
アルタイルは「彦星」のことで、天の川(銀河)をはさんで輝くこと座のベガ(織女)とともに七夕(たなばた)の星として有名です。
アルタイルと、その東西に並ぶ4等星アルシャイン、3等星タラゼドとで結ばれた小さな三角形がわしの胴体の中心となります。
星座の形と星の対応が不明確な星座の1つで、翼の広がりが星座絵によってかなり異なっていますが、天の川を横断するように飛ぶ姿は雄大です。
(歴史など)
わし座は、バビロニアの時代から伝えられる歴史のある星座です。
当初は、アルタイルを胴体、両わきの2つの星を翼と見立ててわしの姿としていましたが、その後近くの星を加えて、現在のような姿になりました。
プトレマイオス48星座の1つです。
ギリシャ神話では、大神ゼウスが美少年ガニュメデスをさらったときに化身した「わし」の姿を形どったものと伝えられています。
また、ゼウスの雷電を運ぶわしであるともいわれています。
古い星座絵には、わしにぶらさがるように少年が描かれたものがあります。
この少年は、ローマ皇帝ハドリアヌスの寵愛を受けた実在の美少年アンティノウスとするものと、ギリシャ神話でゼウスがさらってきた美少年ガニメーデスとするものの2説があります。
< この星座にあるおもな天体 >
αアルタイル
七夕